三谷光男

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2010年11月 8日 (月)

2010年11月8日(月)

土日に行われた報道各社の世論調査の結果が出ました。管内閣の支持率は、先月と比較し急落しています。(共同通信社48%→32%)

外交姿勢を「評価せず」が8割を超えています。小沢元幹事長の国会招致問題への対応のこともありましょうが、外交をめぐる政府の対応が、多くの国民の目には迷走したかのように映った結果なのだと思っています。

尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件があり、畳み掛けるかのようにロシア・メドベージェフ大統領の国後島訪問がありました。領土問題を巡って「挟み撃ち」されたと報じたメディアもありました。北と南で起きた領土問題を巡る事件を全部民主党政権のせいだとする野党議員の主張がありますが、乱暴すぎると思っています。

尖閣諸島の問題は、竹島とも北方領土とも状態が異なる問題です。いずれもわが国固有の領土には違いありませんが、残念ながら竹島や北方領土はわが国が実効支配をしていませんし、北方領土に至っては長くロシアの住民が暮らしています。対して尖閣諸島は、ずっとわが国が実効支配しています。(わが国沖縄県の一部であるという)歴史的事実も明白です。

1995年に明治政府は(尖閣が沖縄県の一部であると)閣議決定し、国際社会に向けて主張しています。1971年に(海底に石油資源があるとの説が出て)突如台湾政府と中国政府が「自国の領土だ」と宣言するまで、ただの一度も異論が唱えられたことはありませんでした。日中平和条約の批准の際に、当時の最高実力者だった鄧小平さんが「尖閣諸島の領有権問題は棚上げにしましょう」と提案し、わが国(当時の)政府も「これ幸い」とその提案に乗って棚上げにします。爾来、中国政府に向かって「明白なわが国領土である」とする主張が差し控えられてきました。「棚上げしよう」という提案は「掠め取ろう」とする側の思惑であって、明白な国土を「守る」側が乗る話ではありません。

姿勢を改めるとすれば、尖閣諸島の問題については、中国政府に対しことあるごとに明確な主張をしていかなければなりませんし、東シナ海の警備もさらに厳重にしてその姿勢を示さねばなりません。

ロシアはこの10年余り国の威信を取り戻すための動きを続けてきました。EU諸国はこうした動きを警戒していました。今年7月には択捉島で大規模な軍事演習が行われています。中国の軍備増強や東シナ海での行動は警戒しながら、わが国では(政府も政治家も私も含めて)ロシアの行動に十分な注意を払うことを怠っていたと思います。大統領の北方領土訪問は、注意の怠りを「つけ入られた」感をぬぐえません。対ロ戦略は今後練り直しが必要だと思っています。

11月 8, 2010 日々実感 |